鬼滅の刃の映画の成功を見て考えること

2020年10月16日(金)に映画『鬼滅の刃 無限列車編 』 が公開されました。

初日から3日間の金土日で観客動員数342万人、興行収入46億円とバケモノみたいな数字をたたき出しています。

確かに、鬼滅の刃は今まで日本漫画界で圧倒的ナンバーワンを独占してきたワンピースを単行本の売上で抜いたりしていましたし、凄まじい人気を誇っていたことは明確です。

そのため、この興行収入を見ても、まあこのくらいいくか、という気持ちがなくはないです。

しかし、今回の鬼滅の刃の映画がここまで売れたことで、改めて映画含めたコンテンツの「価値」を深堀りできればなと思います。

鬼滅の刃の映画が他の映画と違う点

他のアニメから派生した映画と、今回の鬼滅の刃の映画で大きく違う点があります。

それは、他のアニメから派生した映画は、劇場版のストーリーが作られ、映画館で初めて話の展開や結末が明かされます。

一方、今回の鬼滅の刃の映画は、劇場版のストーリーが描かれているのではありません。
細部は違うでしょうが、多くの人が話の展開は知っていますし、結末も知っている状態で見に行っている点が特徴的です。

要は、映画を見に行く人は、ストーリーを見に行くわけではなく、映画館で見るという体験を買っているといえます。

・すでに知っているストーリーが劇場版ではどのように表現されるのか気になる、
・アクションがどのように演出されているのか気になる、
・映画館での他の刺激を排除した空間で音量や迫力を味わいたい、
・週明けに学校や職場で映画談話を楽しみたい、

といったモチベーションで映画館に足を運んでいるのです。

そこから言えること

何かコンテンツを作ったりイベントを開催する時には、上記のようなニーズをしっかり理解する必要があります。

少し抽象的な話をしてきたので、ここから2つ例を挙げます。

例①

知人が個展を開催する時に、顔を出す人も結構いると思います。

正直、その人の作品を見たくて行く人ってそんなにいないんじゃないかと思います。
仲が良ければ頼めばいつでも見してくれるでしょう。(極論w)

ではなんでわざわざ足を運ぶかというと、
それはその人を応援したいからであるし、
その人と交流を取る一つのきっかけを作りたかったりするからではないでしょうか。

個展を開く側の立場でいうと、
特にその分野の芸術に興味がない友人に個展の宣伝をするときに、
作品の詳細説明をしても1mmも刺さりません。
(1mmくらいは刺さるかもしれません)

それよりかは、
個展の後に飲みに行く時間を取ったり、
個展にきてくれた人と話す時間やスペースを取って、
コミュニケーションをとれることを押した方が良いと思います。

結果として、作品も多くの人に届けることができますし、
もしかしたら友人の一人がほんとに作品を好きになってくれるかもしれません。

もちろん作品の質を磨くことは大前提で、
レベルが低かったら今後来てくれなくなるかもしれません。

まあ、私は個展を開いたことはないです…
また、個展を開く人も少ないと思うので、例②としてもう少し身近な例を挙げます。

例②

次の例は、イベント開催についてです。

私はIT勉強会を定期的に開催しています。
もちろん勉強会なので勉強もするのですが、「交流」という部分を意識して設計します。

土日に勉強会に来る人は本気で勉強をしたい人なんてほとんどいないんです。
(本気に知識を入れたい人は家でしこしこ勉強しています)

勉強会という勉強しているという言い訳をしつつ交流したいのです。
(主催者である私は、勉強会後の飲み会に8割のテンションを使います)

まとめ

最近だと、本の内容を無料公開することが流行ったり?していて、コンテンツの中身自体を売るだけではないプロモーションの仕方が出てきています。

お客様のニーズについて深堀りしていくことで、ただコンテンツの中身だけを売り出す方法以外も見えてくるのではないか。

という話でした。

今回の話は、
鬼滅の刃がヒットしたら、こういった内容の記事を書こうと思っていました笑

ただ、途中でも書きましたが、クオリティが高い(少なくても低くはない)ことが大前提です。

私も日々精進していければと思います。
お読みいただきありがとうございました。ではでは!

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